連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・19
殿部痛
三橋 龍馬
1
,
松岡 知己
2
,
帖佐 悦男
3
1宮崎市郡医師会病院整形外科
2宮崎県立日南病院整形外科
3宮崎大学医学部整形外科
pp.581-584
発行日 2012年6月25日
Published Date 2012/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102375
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
診断のポイント
殿部痛を認める場合,腰部疾患や股関節・骨盤部疾患を考慮する.問診による詳細な病歴や自覚症状(安静時痛の有無など)の聴取の中でも,特に発症様式(急に痛みが出たかどうか,どのような動作で起きたか)の聴取は重要である.成長期の裂離骨折を考慮した場合,筋タイトネスを有する例が多いため,疼痛部位以外でタイトネスのチェックを行う.他覚的検査として圧痛,ハムストリングの伸張テスト,股関節の可動域,下肢神経脱落症状の有無などをチェックする.
成長期は骨端線が残存しているため,画像検査として単純X線撮影を行い,健側との比較を行う.その他,鑑別診断には,超音波,CT,MRIが有用である.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.