連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・9
股関節痛
小島 岳史
1
,
帖佐 悦男
2
1橘病院整形外科
2宮崎大学医学部整形外科
pp.625-627
発行日 2011年7月25日
Published Date 2011/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102039
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診断のポイント
本例の診断のポイントは,まずは問診(医療面接)による詳細な病歴や自覚症状の聴取である.特に,
・発症様式(急に痛みが出現したかどうか,どのような動作で起きたか),
・競技種目(サッカーではインステップキック時の発症が多い),
この患者はサッカー選手であるため
・利き足,
・ポジション,
・練習量,
について注意深く聴取する.筋タイトネス(柔軟性不良)を有する例が多いため,疼痛部位以外でタイトネスのチェックを行う.既往歴でOsgood病などの骨端症の有無も聴取する.骨端症は問診で診断が推定可能な疾患の1つである.他覚的検査として圧痛,大腿四頭筋の伸張テスト,股関節の可動域などをチェックする.
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