Japanese
English
誌上シンポジウム 整形外科における人工骨移植の現状と展望
セラミックス人工骨と自己間葉系幹細胞を用いての骨再生医療
Bone Tissue Engineering Using Composites of Ceramics and Autogeneic Mesenchymal Stem Cells
寿 典子
1
,
大串 始
1
Noriko Kotobuki
1
,
Hajime Ohgushi
1
1独立行政法人産業技術総合研究所セルエンジニアリング研究部門
1Research Institute for Cell Engineering (RICE), National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST)
キーワード:
間葉系幹細胞
,
mesenchymal stem cell
,
MSC
,
骨再生
,
bone regeneration
,
皮下移植実験
,
subcutaneous implantation test
Keyword:
間葉系幹細胞
,
mesenchymal stem cell
,
MSC
,
骨再生
,
bone regeneration
,
皮下移植実験
,
subcutaneous implantation test
pp.37-41
発行日 2009年1月25日
Published Date 2009/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101434
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骨髄には間葉系幹細胞(mesenchymal stem cells:MSC)と呼ばれる幹細胞が存在する.細胞培養という生体外の操作により,この間葉系幹細胞の増殖ならびに骨芽細胞へ分化が可能である.すなわち組織工学的手法を用いて細胞増殖・骨分化が制御可能である.この技術の確立により,骨移植へのアプローチに間葉系幹細胞を用いることが可能となった.われわれは患者自身,つまり自己の間葉系幹細胞から分化した骨芽細胞が産生する骨基質をその表面に有する人工骨(再生培養骨)を作製し,その再生培養骨を用いての種々の骨疾患治療を大学病院などとともに行っている.通常の骨移植では同種骨(他人の骨)が用いられることがあるが,果たして組織工学的技術による再生培養骨においても同種の細胞利用が可能であろうか.本稿では,自己ならびに同種細胞を用いての骨再生に焦点をあて,自己細胞の必要性につき論じる.
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