連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・6
単純性股関節炎
亀ヶ谷 真琴
1
1千葉県こども病院整形外科
pp.1032-1033
発行日 2007年10月25日
Published Date 2007/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101154
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相談例「単純性股関節炎」
初めまして,先日6歳になったばかりの娘のことでご相談させてください.
走る時に左足を引きずるような感じになりました.つまったように走ります.歩くときは気が付きません.整形外科で,レントゲンをとってもらい,骨盤にも,骨にも異常はありませんでした.足の長さも同じでした.「様子を見ましょう」ということです.
しかし,幼稚園でマラソンがあり,やはりうまく走れず,先生や他のお母さんから,「足が痛いの?」と聞かれました.左足でケンケンをすると,バランスを崩します.少ししか足を持ち上げられません.仰向けに寝て,両足を折り曲げて,伸ばすとき,私が両手で足の裏を押さえてみると,左足の力が弱いです.曲げるときには,股から外側に少し開いてしまいます.走るときは左足がやや遅くなり,左膝を前に出すとき上半身が前屈します.ハードルを飛ぶような感じです.正座はできます.屈伸などもゆっくりなら平気ですが,早くすると,左足が痛いといいます.小柄で9月時点で身長101.4cm,体重16.1kgだったのが,12月に103.7cm,体重16.5kgです.身長が急激に伸びたせいなのかわかりません.小児整形外科が近くにありませんので,心配になりご相談させていただきました.
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