連載 確認したいオリジナル・6
今で言う三角線維軟骨複合体(TFCC)の機能温存に可及的努力を払ったDarrach法
鳥巣 岳彦
1
1九州労災病院
pp.569
発行日 2007年6月25日
Published Date 2007/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101065
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橈骨遠位端骨折後に前腕の回内回外が著しく制限され,動作に疼痛が伴い,ADLが障害されている場合に,尺骨の遠位端切除術が行われることがある.Darrach法で忘れてはならない重要なことは,1912年の論文の803頁に記載されているとおり,
“・・・the lower inch of the ulna was removed subperiosteally, the styloid process, which had been broken off, being left behind.”
と,今で言う三角線維軟骨複合体(TFCC)の機能温存に可及的配慮がなされている点である.
詳しい術式は1915年のMedical Recordで次のように紹介されている.
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