Japanese
English
誌上シンポジウム 変形性膝関節症―最近の進歩
変形性膝関節症における血清中の関節マーカーの有用性―血清cartilage oligomeric matrix protein(COMP)値とヒアルロン酸(HA)値について
Efficacy of Biological Markers in Osteoarthritis of the Knee Joint.: Serum Cartilage Oligomeric Matrix Protein and Hyaluronic Levels
伊達 秀樹
1
,
山田 治基
1
,
金治 有彦
1
,
田島 香里
1
,
市瀬 彦聡
1
,
中川 研二
1
,
早川 和恵
1
,
前原 一之
1
Hideki Date
1
,
Harumoto Yamada
1
,
Arihiko Kanaji
1
,
Kaori Tajima
1
,
Hirofusa Ichinose
1
,
Kennji Nakagawa
1
,
Kazue Hayakawa
1
,
Kazuyuki Maehara
1
1藤田保健衛生大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fujita Health University
キーワード:
biological marker
,
関節マーカー
,
cartilage oligomeric matrix protein
,
COMP
,
hyaluronic acid
,
HA
,
ヒアルロン酸
Keyword:
biological marker
,
関節マーカー
,
cartilage oligomeric matrix protein
,
COMP
,
hyaluronic acid
,
HA
,
ヒアルロン酸
pp.23-28
発行日 2007年1月25日
Published Date 2007/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100813
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
関節マーカーは軟骨や滑膜などの関節構成体の代謝に関連する因子を関節液,血液,尿などの体液中で測定することにより関節構成体の合成や破壊の動態を知るものである.近年,血清中で測定可能なマーカーであるcartilage oligomeric matrix protein(COMP)やヒアルロン酸(HA)などの有用性が報告されている.われわれの検討では変形性膝関節症患者では血清COMPはX線病期に応じて変動を示し,HAは臨床症状に一致した変動を示した.マーカーは現時点では,変形性膝関節症診断の補助的手段とみなされているが,複数のマーカーを組み合わせることによって,進行の予知,より正確な病態判断も可能と考えられる.合併する脊椎椎間関節症などの影響も考慮する必要があるが,血清マーカー測定は関節穿刺を必要とせず,侵襲の少ない変形性膝関節症における病態評価法として期待されている.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.