Japanese
English
症例報告
上腕骨偽関節に対する有茎血管柄付き肩甲骨移植の1例
Pediculed Vascularized Scapular Bone Graft for Pseudoarthrosis of the Humerus : A Case Report
三浦 一志
1
,
藤 哲
1
,
工藤 悟
1
,
G. Ivan Vallejo
1
,
坪 健司
2
Hitoshi Miura
1
1弘前大学医学部整形外科
2青森市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
humerus
,
上腕骨
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
,
vascularized scapular bone graft
,
血管柄付き肩甲骨移植
Keyword:
humerus
,
上腕骨
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
,
vascularized scapular bone graft
,
血管柄付き肩甲骨移植
pp.103-106
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903466
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抄録:上腕骨骨幹部横骨折は時にその回旋不安定性のため偽関節となり治療に難渋することもある.今回上腕骨偽関節症例に対し,angular branchを血管柄とした有茎肩甲骨移植を施行し良好な骨癒合が得られたので報告する.症例は76歳,男性,交通事故にて受傷した.右上腕骨骨折に対し2度の骨接合術を施行されるも骨癒合が得られず,angular branchを血管柄とした有茎肩甲骨移植を施行した.骨折部の固定には髄内釘を用いた.術後6週より仮骨の形成がみられ,術後13カ月にて骨癒合が完成し治療を終了した.
Angular branchを血管柄とした肩甲骨移植は,肩甲回旋動脈との組み合わせにより骨弁,皮弁,筋皮弁を様々な組み合わせで使用でき,長い血管柄が得られるため皮弁,骨弁の到達自由度が大きい.同側の上腕骨中央部までは有茎で届くため微小血管吻合が不要であり,同部への骨移植法として有用な方法である.
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