Japanese
English
誌上シンポジウム 前腕回旋障害の病態と治療
外傷に伴う前腕回旋障害の病態と治療
Treatment of Rotational Contracture of the Forearm Due to Trauma
吉田 竹志
1
,
田野 確郎
1
,
堀木 充
1
,
多田 浩一
1
,
村瀬 剛
2
Takeshi Yoshida
1
,
Kakuro Denno
1
,
Mitsuru Horiki
1
,
Koichi Tada
1
,
Tsuyoshi Murase
2
1関西労災病院整形外科
2大阪大学大学院医学系研究科臓器制御医学専攻器官制御学
1Department of Orthopaedic Surgery, Kansai Rosai Hospital
2Department of Orthopaedics, Osaka University Medical School
キーワード:
rotational contracture
,
回旋拘縮
,
forearm
,
前腕
,
correction osteotomy
,
矯正骨切り
Keyword:
rotational contracture
,
回旋拘縮
,
forearm
,
前腕
,
correction osteotomy
,
矯正骨切り
pp.147-154
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100043
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外傷性に前腕の回旋制限を来す疾患として,肘関節周辺の異所性骨化(特に小児の橈骨頚部骨折を観血的に治療した場合に生ずる近位橈尺関節の異所性骨化),前腕骨骨折後の変形治癒,陳旧性遠位橈尺関節脱臼で尺骨茎状突起が変形治癒した例,遠位橈尺関節の変形性関節症などがある.特に前腕骨の変形治癒に起因する例の頻度が高い.コンピュータシミュレーションでの検討によると,回旋制限の原因として,変形治癒がもたらす近位橈尺関節,遠位橈尺関節,骨間膜などへのストレスの増大が考えられた.治療は骨性に解剖学的な位置に矯正骨切りすることにより良好に改善する.大切なポイントは骨性要素の改善であり,これを改善せず軟部組織のみの解離を行うことは,異常な不安定性を惹起する可能性があり危険であると考えられる.
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