シリーズ 早期癌を見直す・1 早期胃癌・2
早期胃癌診断の最前線—2)超音波内視鏡
村田 洋子
1
,
鈴木 茂
1
,
喜多村 陽一
1
,
笹川 剛
1
,
光永 篤
1
,
小熊 英俊
1
,
遠藤 昭彦
1
,
鈴木 博孝
1
Yoko MURATA
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.614-618
発行日 1995年5月20日
Published Date 1995/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905213
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はじめに
消化管の表在性癌に対して内視鏡治療,縮小手術を積極的に選択するには,正確な深達度診断が不可欠である.すなわち,リンパ節転移率の少ない粘膜内に留まる癌であるか,粘膜下層へ浸潤した癌かの鑑別が重要となる.従来より,超音波内視鏡(以下EUS)を使用して癌腫の深達度診断を行ってきた.しかし潰瘍,潰瘍瘢痕合併例において,正確な深達度診断は困難であった.近年,高周波超音波プローブが開発され,これを使用することにより粘膜筋板の描出が可能となった1,2).そこで,癌腫により粘膜筋板が破壊されたか否かによりm,sm癌の鑑別を行い,深達度診断がより正確に行えるかどうかについても検討した.
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