私の工夫—手術・処置・手順
3重構造硬性PTCDチューブの工夫
岩瀬 博之
1
,
卜部 元道
1
,
鈴木 義真
1
,
内田 陽介
1
,
折田 創
1
,
寺井 潔
1
,
前多 力
1
,
高橋 玄
1
,
石戸 典保
1
,
渡部 脩
1
Hiroyuki IWASE
1
1江東病院外科
pp.1670-1671
発行日 2002年12月20日
Published Date 2002/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905082
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閉塞性黄疸における減黄処置としてのPTCDはごく日常的に行われ,筆者らの病院でもPTGBDも含めれば年間約50例ほど施行している.その手順は馬場1)が紹介している方法が一般的で,ほぼ確立された感がある.しかしながら胆管造影後に穿刺針で穿刺しガイドワイヤーを挿入,ガイドワイヤーを通してPTCDチューブ本体を挿入するときに,ダイレーターで拡張した後でも肝臓の硬さ,挿入距離,胆管の硬さなどが問題となり,PTCDチューブがたわんでなかなか進まないときがある.このたわみがなければ,本体を押す力は挿入方向へスムーズに伝わり挿入は容易になる.もしチューブが硬ければたわみは少なく,挿入は簡単であるが,それでは挿入後の違和感が生じる.
そこで筆者らはカテックス社と共同で6FrのPTCDチューブ本体の最内側に注射針を入れ,中間にはたわみ防止の硬さを持たせた金属チューブをいれた3重構造のチューブを考案,straightタイプとpigtailタイプの2種類を製作し(図1),挿入時には中間のチューブで硬さを持たせ,挿入後にはこれを引き抜き,軟らかい状態となるようにした.
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