Japanese
English
特集 外科と消毒と感染予防
術前・術中の抗菌薬投与
Perioperative adoministrations of antimicrobial agents
横山 隆
1
,
竹末 芳生
2
,
檜山 英三
1
,
村上 義昭
2
,
今村 祐司
2
Takashi YOKOYAMA
1
1広島大学医学部総合診療部
2広島大学医学部第1外科
キーワード:
予防投与
,
治療投与
,
術後感染
Keyword:
予防投与
,
治療投与
,
術後感染
pp.1207-1215
発行日 2001年9月20日
Published Date 2001/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904568
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
術後感染防止を目的とした抗菌薬の投与は投与対象が予防投与か否かを手術内容により的確に判断し,予防投与である場合には術野汚染菌のなかで感染発症能力の高い細菌を対象に抗菌薬を選択する.この際,常在細菌叢を攪乱すれば耐性菌感染を引き起こすので適切な抗菌スペクトルの薬剤を選択する.抗菌薬の投与経路,開始時間,血中,組織中濃度の維持時間を適切に守らなければ予防効果はなくなる.もし感染が発症した場合にはできるだけ早く治療抗菌薬に変更する.なお予防抗菌薬として使用する抗菌薬は術後感染では用いない.汚染手術や感染症手術の場合には予防投与とはまったく異なり,感染,汚染細菌に優れた抗菌力を有する抗菌薬の選択が必須であり,投与期間も感染症に準ずる.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.