病院めぐり
日鋼記念病院外科
辻 寧重
pp.944
発行日 2001年7月20日
Published Date 2001/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904515
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日鋼記念病院は診療科23,従業員936人(医師84名),病床数544を有する総合病院で,北海道室蘭市に位置しています.厚生省指定の臨床研修病院,歯科医師臨床研修施設および地域災害医療センターでもあります.当院は以前は日本製鋼所の付属病院(通称日鋼病院)でしたが,1980(昭和55)年に会社より独立して日鋼記念病院となりました.その歴史をひも解くと遠く1911(明治44)年に,日本製鋼所の従業員と家族の診療のために設立された私立楽生病院が発祥で,ほぼ90年の歴史を有することになります.日鋼病院時代は日本製鋼所の発展とともに病院も大きくなりましたが,1975(昭和50)年前後から始まる鉄鋼産業の不況に伴い,病院も会社より独立しなければならなくなりました.この時代が日鋼病院の存続に関して最も危機的な時でありましたが,1978年に就任した第6代院長西村昭男(現理事長)はこの危機を逆にチャンスと捉え,“原点から考えなおす医療”を院是として,職員研修会を通して医師を含めた職員の徹底した意識改革を行い,さらに3期に分けて病院改築を行って現在の日鋼記念病院の基礎をつくりあげました.この間,医療はサービス業であるという理念のもとに,あらゆる職種,職域で医療の質を高めるために日々研鑽し,1997(平成9)年7月には日本医療機能評価機構の認定病院第1号を得ました.
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