Japanese
English
臨床研究
75歳以上高齢者直腸脱における肛門管粘膜感覚閾値の検討
Assessments of anal mucosal sensation in patients over 75 years old with rectal prolapse
富田 凉一
1,2
,
池田 太郎
1
,
五十嵐 誠悟
1
,
萩原 紀嗣
1
,
藤崎 滋
1
,
福澤 正洋
1
Ryoichi TOMITA
1,2
1日本大学医学部第1外科
2日本歯科大学外科
キーワード:
高齢者直腸脱
,
肛門管粘膜電流感覚閾値
,
病態生理
Keyword:
高齢者直腸脱
,
肛門管粘膜電流感覚閾値
,
病態生理
pp.1189-1192
発行日 2000年9月20日
Published Date 2000/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904210
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緒言
直腸脱は,直腸壁全層が脱出する完全型,粘膜・粘膜下層が脱出する不完全型,直腸重積の先端が肛門外にでていない不顕性型の3つに分類される1)が,いわゆる直腸脱とは完全直腸脱を指している2),直腸脱は,高齢者女性に多く認められ,soilingやincontinenceを伴う症例が多い1〜3).そして,その病態生理については,主に直腸肛門内圧検査を中心に研究が行われてきたが4,5),いまだ詳細は不明である.
ヒトの排便機構については,肛門括約筋能,直腸貯留能はもちろんのこと,直腸・肛門管粘膜感覚の重要性も指摘されている6).しかし,肛門管粘膜感覚から検討された報告は少ない.そこで,筆者らは75歳以上高齢者直腸脱症例について,soilingと肛門管粘膜感覚の関連を電流感覚閾値から検討した.
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