特集 薬物療法マニュアル
Ⅶ.併存病態の理解と薬物療法
9.水・電解質異常
低・高カリウム血症
井上 武明
1
,
冨田 公夫
1
Takeaki INOUE
1
1熊本大学医学部第3内科
pp.520-522
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903939
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はじめに
成人の体内総カリウム(K)量は3,500〜4,000mEqであるが,細胞外液中のKは60〜80mEq(血清K濃度4.0mEq/l)と少なく,Kを多く含む食品の摂取により細胞外K濃度は著明に上昇する可能性がある.しかし,実際にはKの細胞内移動と尿中へのK排泄により細胞外K濃度が比較的一定に保たれる.したがって,K濃度の異常をきたす患者では,この2つの調節機構になんらかの異常が存在する.
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