医療保険指導室より・6【最終回】
座談会:外科臨床と保険医療制度
北島 政樹
1
,
宮澤 幸久
2
,
寺本 龍生
3
,
渋谷 哲男
4
,
永田 徹
5
1慶應義塾大学医学部外科
2帝京大学医学部臨床病理学・第2外科
3東邦大学医学部外科学第1講座
4日本医科大学附属第二病院消化器病センター
5東京慈恵会医科大学外科学講座第2
pp.1337-1350
発行日 1999年10月20日
Published Date 1999/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903751
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北島(司会) 医療経済が厳しい中で,いかに医療保険制度をうまく活用して,より効率のよい医療を行っていくか,これが現在問題になっていることと思います.『臨床外科』では5回にわたって「医療保険指導室より」という連載を組みましたが,その締めくくりとして今日は4名の先生方にお集まりいただきました.
国民皆保険制度が1961年に導入されて,日本では非常に充実した保険制度があるわけですが,最近では国民総医療費が1998年では28兆8000億円,老人医療費が9兆円とかなりの高額に及んでいます.そのような背景の中で医療保険を見ていくと,高齢化による医療費の増大,あるいは少子化による就業人口の減少,保険料患者負担,国庫の逼迫などいろいろな問題点が起こってきました.そういう背景の中で,各病院で実際にどのように医療保険制度を行っているか,それについて今日は根本的なことから,実際の日常の経験までを踏まえてお話し合い願いたいと思います.
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