Japanese
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特集 膵臓外科に対するチャレンジ:切離・吻合の工夫
吻合
膵胃吻合(嵌入法+膵管胃粘膜吻合法)—特に膵管非拡張例に対する工夫
Pancreatogastrostomy (invagination plus pancratic duct-gastric mucosa anastomosis) for non-dilated pancratic duct
俵藤 正信
1
,
永井 秀雄
1
,
塚原 宗俊
1
,
吉澤 浩次
1
,
佐久間 康成
1
,
栗原 克己
1
,
大木 準
1
,
近藤 泰雄
1
,
安田 寿彦
1
,
笠原 小五郎
1
Masanobu HYODO
1
1自治医科大学消化器一般外科
キーワード:
膵管非拡張例
,
膵胃吻合
,
膵管胃粘膜吻合
Keyword:
膵管非拡張例
,
膵胃吻合
,
膵管胃粘膜吻合
pp.897-903
発行日 1999年7月20日
Published Date 1999/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903666
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膵頭十二指腸切除後の膵消化管吻合において,残膵が正常で膵管非拡張例に対しわれわれは膵胃吻合(嵌入法+膵管胃粘膜吻合法)を施行してきた.この膵胃吻合は胃後壁を切開し,膵断端を胃内に誘導後,胃内腔から膵実質を愛護的に縫合し確実な膵管胃粘膜吻合が可能な方法である.PPPDでは胃の前後壁を切開して上記吻合を行うが,胃切例では胃切離断端を開放して胃後壁と膵との吻合を行う.短期成績をみると,利点として縫合不全の頻度が少なくかつ縫合不全の重症化がないこと,欠点として術後胃内容停滞が高頻度であることが挙げられる.長期成績は,膵管の開存性が問題となる.概ね良好であるが,少数例に主膵管拡張が認められた.それには縫合不全,膵断端の血流,縫合針糸の関与が考えられる.
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