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保険医療制度改革と外科診療について
鈴木 隆夫
1
,
松野 祐治
2
Takao SUZUKI
1
1湘南鎌倉総合病院
2湘南鎌倉総合病院経営企画室
pp.775-786
発行日 1998年6月20日
Published Date 1998/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903213
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はじめに
わが国の社会経済のあらゆる分野において構造改革が求められており,社会保障制度もその一環として抜本的改革が求められている.その中でわが国は高齢化に伴い医療費も増大し,つい昨今医療費が27兆円という膨大な額にのぼった.中でも政府官掌健保は1993年度以降毎年赤字が発生し,1997年度には実に7,800億円の赤字が見込まれている.このままでは医療費の支払いが不能になり,医療保険制度そのものが崩壊するという局面に直面してしまった.このような危機的状況を回避するために,抜本的な医療改革が求められている.医療における情報公開,医療資源利用に無駄がないか,効率的かどうかの観点からも,国民の立場に立ちながら,医療提供者と医療保険制度の両面から抜本的改革が着手された.
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