Japanese
English
特集 自己血輸血の現状と将来展望
肝癌手術における自己血輸血
Autologous blood transfusion for the liver operation
麦谷 達郎
1,2
,
谷口 弘毅
2
,
山口 明浩
2
,
高田 敦
2
,
高橋 俊雄
2
Tatsuro MUGITANI
1,2
1金井病院外科
2京都府立医科大学第1外科
キーワード:
肝切除術
,
貯血式自己血輸血
Keyword:
肝切除術
,
貯血式自己血輸血
pp.315-320
発行日 1998年3月20日
Published Date 1998/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903127
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自己血輸血を用いた肝細胞癌肝切除例および大腸癌肝転移肝切除例を,同種血輸血例,無輸血例と比較した.肝細胞癌例では自己血例で同種血例に比し術後貧血からの回復が早かった.転移性肝癌例では,自己血例と同種血例は同様の経過を示した,術後T-Bil値の変化において,肝細胞癌例で,自己血例は無輸血例と同様の経過を示したが,同種血例は他に比べ高値を示し,その回復遅延も認めた.転移性肝癌例では,同種血例で術後早期に一時的に高値を認めた.出血量と輸血量の検討より,術前貯血800g,術直前Hct値35〜37%,術中出血量1,300g程度であれば自己血輸血のみの肝切除手術が可能である.
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