Japanese
English
臨床報告・1
後膵腹膜窩に発育した巨大胃平滑筋肉腫の1例
A case of gaiant gastric leiomyosarcoma grown into the retropancreatic recess
松谷 泰男
1
,
尾池 文隆
3
,
中西 章人
1
,
鎌田 壽夫
1
,
宍戸 直彦
2
,
近藤 隆史
2
,
長尾 修二
2
Yasuo MATSUTANI
1
1大樹会回生病院外科
2大樹会回生病院放射線科
3京都大学医学部移植免疫学講座
キーワード:
巨大胃平滑筋肉腫
,
後膵腹膜窩
Keyword:
巨大胃平滑筋肉腫
,
後膵腹膜窩
pp.813-817
発行日 1997年6月20日
Published Date 1997/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902758
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はじめに
胃平滑筋肉腫は胃原発の悪性腫瘍の中で1%前後を占めるにすぎない稀な疾患である.そのうち,腫瘍の最大径が15cmを超えるものは巨大胃平滑筋肉腫と呼ばれており1),現在まで本邦において約80例の切除報告がある.しかしながら,胃から発生した腫瘍が膵の背側に存在したという例は,文献を渉猟する限り見当たらない.今回筆者らは,膵背側に存在する一見後腹膜原発腫瘍を思わせる巨大な腫瘍が,その後の諸検査,手術所見により,胃穹窿部から発生して膵背側の後膵腹膜窩において発育した平滑筋肉腫であると確診できた稀な症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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