特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅲ.注意すべき状態の術前患者管理
DICの患者
田中 一郎
1
,
大越 修
1
,
住吉 賢
1
,
根本 賢
1
,
小森山 広幸
1
,
生沢 啓芳
1
,
金杉 和男
1
,
萩原 優
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院外科
pp.405-406
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902536
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DICは重篤な基礎疾患があり,組織因子の血管内注入や血管内皮細胞障害などの原因により血液凝固機序が活性化され,全身の細小血管内での血栓の多発による臓器障害と二次線溶亢進による出血傾向が生ずる病態である.
DICの原因となる疾患は多種あるが,外科領域で経験することが多いのは悪性腫瘍や重症感染症を伴う疾患である.完成されたDICは多臓器不全を併発し不可逆性となりやすいので,DIC準備状態の時期に早期に治療を開始すべきである.
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