特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅱ.特殊な病態の術前患者管理
4.肝・胆道系
慢性胆嚢炎
田辺 博
1
,
伊藤 英夫
1
,
飯田 豊
1
,
山内 希美
1
,
渡辺 進
1
1木沢記念病院外科
pp.358-359
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902516
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術前検査と重症度の判定
血液検査において炎症の程度(WBC,CRP),肝障害の程度(GOT,GPT),胆汁うっ滞(ALP,γ-GTP,T.Bil.,D.Bil.)などによる胆管障害の程度を判定することが必要となる.
さらに画像診断が重要な診断法となるが,通常は体外式腹部超音波検査(US)が主体となる.所見については胆嚢の大きさ,結石の有無,胆嚢内容物の性状,胆嚢粘膜病変,胆嚢壁内・壁外病変(壁肥厚,壁内結石,胆嚢周囲の膿瘍,腹水),胆嚢の周囲臓器への炎症の波及状態を見ることが必要となる.また内視鏡的超音波検査(EUS)を行い胆嚢内部の状況をより明確にすることも可能である.
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