Japanese
English
特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術
機能温存手術
迷走神経肝枝・腹腔枝の温存手術
Vagus-saving extended nodal dissection for gastric cancer
三輪 晃一
1
,
木南 伸一
1
,
佐藤 貴弘
1
,
道輪 良男
1
,
伏田 幸夫
1
,
谷 卓
1
,
藤村 隆
1
,
西村 元一
1
,
宮崎 逸夫
1
Kouichi MIWA
1
1金沢大学医学部第2外科
キーワード:
胃癌
,
リンパ節
,
機能温存
Keyword:
胃癌
,
リンパ節
,
機能温存
pp.1249-1253
発行日 1996年10月20日
Published Date 1996/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902413
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幽門側胃切除D2における迷走神経温存とそのQOLに及ぼす意義を検索した.肝枝は全例,腹腔枝は胃膵ヒダを左胃動脈の上行枝・本幹に接して下降する走行以外は温存可能であった.術後愁訴を,1991年以降の1年以上経過した肝枝・腹腔枝温存の39例(VS-D2群)と,肝枝のみ温存した32例(D2群)で比較した.両群に再発例はみられなかった.術前に比べ「下痢気味」の頻度は,VS-D2群3%で,D2群28%より低率であった(P<0.01).胆石の発生は,VS-D2群は3%で,D2群12%より低く,通常のD2/D3の22%に比べ,低率であった.体重回復を,術前値の95%以下を不良とすると,VS-D2群64%,D2群84%で,VS-D2で不良例が少ない傾向が見られた(p=0.08).
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