Japanese
English
特集 外科医に必要な整形外科の知識
Ⅲ.外来診療のポイント
2.テニス肘,野球肘
Treatment of tennis elbow and baseball elbow
勝木 雅俊
1
,
平山 隆三
1
Masatoshi KATSUKI
1
1旭川医科大学整形外科
キーワード:
テニス肘
,
野球肘
,
離断性骨軟骨炎
Keyword:
テニス肘
,
野球肘
,
離断性骨軟骨炎
pp.745-748
発行日 1996年6月20日
Published Date 1996/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902318
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
テニス肘とは,テニス競技者にみられる肘関節周辺の慢性疼痛性疾患である.症状は疼痛で,外側上顆部に最も明らかな圧痛が存在する.運動痛誘発テストにて陽性を示す.治療は,保存的には三角布,ギプス,副子の装着による安静と冷湿布,消炎鎮痛剤により疼痛と炎症を鎮静化させる.場合によってはステロイド,局麻剤の局所注射も有効である.保存的療法に抵抗する例では観血的治療も行われる.野球肘とは投球動作によって肘関節部に起こるスポーツ障害のことである.肘内側には屈筋腱付着部障害を起こす.肘外側では離断性骨軟骨炎を生じ,初期治療を怠ると変形性関節症に至る.離断性骨軟骨炎に対しては観血的治療が必要になる.また,早期発見と練習制限による予防が非常に重要である.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.