特集 術後1週間の患者管理
Ⅳ.術後合併症の予防と対策
ICU Syndrome
高橋 愛樹
1
,
長谷川 朝穂
2
1昭和大学藤が丘病院救急医学科
2千葉県精神医療センター
pp.393-395
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902107
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重症患者の治療・管理を効果的に行う目的の集中治療部(室)Intensive Care Unit:ICUは,現在多くの医療施設に設置されている.しかし,CCUを主とするICU,重症の救急患者を主とするICU,術後の患者を主とするものなど,その運営形態や収容される患者は異なっている.このようなICUに収容されている患者に,不眠,不安,興奮,幻覚・妄想状態など種々様々な精神症状が認められ,Mckegneyにより“intensive care syndrome”1)と名付けられた.
その後,ICU Syndromeは「原因を問わず,ICUで出現する精神症状のすべて」「集中治療の場において,患者の要因,疾患や侵襲による要因,環境的な要因などが複雑に絡み合った結果生じた精神症状」「1つの独立した疾患単位であり,将来その成因も明確に規定される可能性がある精神症状」などと,かなりばらつきのある捉えられ方をされるに至っている.
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