特集 術後1週間の患者管理
「術後1週間の患者管理」によせて
跡見 裕
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.10
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902010
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はじめに
手術や麻酔などの侵襲に対する生体反応を理解することが,術後の管理を考えるうえできわめて重要であることは論を待たない.よく知られるように,Mooreは手術侵襲に対する生体反応の経過を,第1相(障害相),第2相(転換相),第3相(同化相),第4相(脂肪蓄積相)に分類した.第1相の障害相は術直後から2〜5日続き,生体反応が最も激しいときであり,通常,手術侵襲とはこの時期を指している.術後1週間の患者管理とは,すなわち手術侵襲に対する生体反応の極期における患者管理に他ならず,適切な管理が行われないと患者は重篤な病態に陥ってしまう.
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