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特集 自動吻合器・縫合器を使いこなす
自動縫合器を用いた胃の腹腔鏡下手術—胃局所切除術,迷走神経切離術ならびに胃空腸吻合術の手術手技
Laparoscopic gastric surgery using endoscopic staplers
大上 正裕
1
,
大谷 吉秀
1
,
才川 義朗
1
,
熊井 浩一郎
1
,
北島 政樹
1
1慶應義塾大学医学部外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
自動縫合器
,
胃癌
,
迷走神経切離術
,
バイパス術
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
自動縫合器
,
胃癌
,
迷走神経切離術
,
バイパス術
pp.1291-1300
発行日 1994年10月20日
Published Date 1994/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901650
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内視鏡下外科手術用に開発された自動縫合器の登場により,腹腔鏡下手術は種々の消化管手術への応用が可能となってきた.教室ではこれらの自動縫合器を応用し,リンパ節転位がないと判断した胃粘膜癌に対して,われわれが考案したlesion lifting法を用いて腹腔鏡下に病変部の胃壁を確実に吊り上げ,病変の辺縁より十分に離れたところで全層切除を行う腹腔鏡下胃局所切除術を施行している.薬物治療が困難な十二指腸潰瘍症例に対しては,迷走神経後幹切離とともに胃小彎側前壁の胃角部より傍噴門部に至るまで自動縫合器を用いて切除する術式を導入し,良好な術後の減酸効果を得ている.癌性幽門狭窄症例に対しても,自動縫合器を用いて胃体部と空腸を機能的端々吻合法により吻合する胃空腸吻合術を施行している.いずれの手術も良好な手術成績を得ており,自動縫合器を用いることにより安全性の向上と手技の簡便化がはかられると考える.
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