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特集 骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術
〈泌尿器科・2〉前立腺癌・膀胱癌に対する排尿・性機能温存手術
Radical prostatectomy and cystoprostatectomy with preservation of voiding and sexual function
岡田 裕作
1
Yusaku OKADA
1
1滋賀医科大学泌尿器科
キーワード:
前立腺癌
,
膀胱癌
,
神経温存法
,
代用膀胱置換
,
手術手技
Keyword:
前立腺癌
,
膀胱癌
,
神経温存法
,
代用膀胱置換
,
手術手技
pp.1417-1424
発行日 1993年11月20日
Published Date 1993/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901417
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Walshらの開発した神経温存法による逆行性前立腺全摘術は,年齢,癌進展度などの条件が整えば,90%に術後勃起機能を温存しつつ前立腺癌根治術が行えるという画期的な手術法である.本法は,骨盤神経,神経血管束,前立腺尖部,尿道などの詳細な解剖知見の集約により初めて可能になったのであり,前立腺全摘に際して最も重大な合併症である尿失禁や排尿困難などの合併も大幅に減少させた.同時にこれらの新技術は膀胱癌に対する根治的膀胱全摘術にも応用でき,尿道の処置法は自然排尿可能な代用膀胱を行う上で必須のものとなっている.前立腺癌,膀胱癌で根治術を受ける患者にとって,排尿・性機能を温存できることは,術後のQOLを著しく向上させる.
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