特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅱ.頸・肩
6.いわゆる五十肩
大井 淑雄
1
1自治医科大学整形外科
pp.88-89
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901313
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いわゆる五十肩は疼痛を伴った可動域制限であり,真の病因についての定説はないが,肩峰下滑動機構と上腕二頭筋長頭腱滑動機構の障害が主病変と考えられる.前者に関しては,腱板とくに棘上筋が挙げられ,腱板炎や肩峰下滑液包炎を起こし疼痛の原因となる.後者に関しては,腱炎,腱鞘炎を引き起こし,反射性筋痙攣から関節拘縮へと発展する1).疼痛は多くのばあい肩に限局し,肩の運動により増強し,また上肢に放散する.夜間に症状が増悪し睡眠が障害されることもある.
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