特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅱ.頸・肩
2.頸部腫瘤
三村 孝
1
1伊藤病院外科
pp.80-81
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901309
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頸部には,気管,食道,甲状腺,上皮小体,唾液腺などの臓器のほか,多数の神経,血管が密集している.どの臓器,組織からも腫瘍が発生する.したがって,頸部にみられる腫瘤の性格はきわめて多彩である.外来手術の施行に当たっては,正確な術前診断と腫瘍の広がりを知ることが必要である.臨床経過,触診所見,腫瘍の好発部位などが診断の手助けとなる.また超音波エコー,CT,MRIなどの画像診断も診断と腫瘍の広がりをみるのに有効である.良悪性の鑑別に,生検,切除が必要なこともある.穿刺吸引細胞診断で診断可能なものも多い.
深頸部の腫瘍では,生検といえども入院して全身麻酔下の手術が望ましい.ここでは.頸部脂肪腫の手術について述べる.
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