Japanese
English
特集 疼痛をどうコントロールするか
疼痛診断のための基礎知識
Minimum requirement to diagnose pain
北原 雅樹
1
,
大村 昭人
2
1University of Washington Medical Center Clinical Pain Service
2帝京大学附属溝口病院麻酔科
キーワード:
慢性疼痛
,
急性疼痛
,
癌性疼痛
,
myofascial pain
,
intramuscular stimulation
Keyword:
慢性疼痛
,
急性疼痛
,
癌性疼痛
,
myofascial pain
,
intramuscular stimulation
pp.989-997
発行日 1993年8月20日
Published Date 1993/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901217
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臨床医として疼痛の治療にあたる場合に必要なことは,まず「急性疼痛」「慢性疼痛」「癌性疼痛」の違いに対する正確な知識をもつことである.急性疼痛と慢性疼痛は,痛みの発生機序も治療法もしばしば大きく異なる.つぎに必要なことは,解剖学,病理学に基づく痛みの原因の鑑別である.慢性疼痛は明確な病理学的原因をもたないことが多く,最先端の診断的検査法を用いても確定診断は困難である.現病歴,既往歴を中心とした問診と現症から,重要な情報が得られることも多い.疼痛の診断時にはmyofascial painの鑑別を忘れてはならない.myofascial painは慢性疼痛の主原因となり得るし,慢性疼痛患者の多くに2次的にみられ,ときに疼痛の原因の鑑別が困難になる.
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