Japanese
English
総説
超音波内視鏡検査(EUS)を用いた食道粘膜下腫瘍の術前診断—壁外性圧迫との鑑別と腫瘍の質的診断の可能性について
Clinical evaluation of endoscopic ultrasonography (EUS) for the diagnosis of submucosal tumor of the esophagus
楠山 明
1
,
田代 秀夫
1
,
安藤 博
1
,
桜井 雅夫
1
,
半沢 隆
1
,
伊坪喜八郎
1
1東京慈恵会医科大学第3病院外科
キーワード:
超音波内視鏡
,
食道粘膜下腫瘍
,
鑑別診断
Keyword:
超音波内視鏡
,
食道粘膜下腫瘍
,
鑑別診断
pp.371-377
発行日 1993年3月20日
Published Date 1993/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901130
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はじめに
各種機器の発達に伴い,胸部外科領域の診断法および治療は最近とみに進歩した.食道疾患においても術前診断のより詳細な把握ができるようになった.とくに,この領域における診断の進歩の1つとして,超音波内視鏡(以下,EUS)の導入は,腫瘍の大きさ,局在,形態,発生部位,周囲臓器との関係,腫瘍内部の構造を知る上できわめて有用であるとともに,周囲リンパ節の詳細な情報を与えうるものと思われ,種々その診断能の有用性を報告する論文が散見される1-5).
食道腫瘍の大部分を食道癌が占めているが,良性腫瘍についてみると,平滑筋腫が圧倒的に多く8〜9割を占めている.その平滑筋腫との鑑別を要するものとして,非常にまれではあるが,平滑筋肉腫が挙げられる.その他の良性腫瘍には,ポリープ,リンパ管腫,線維腫,脂肪腫,血管腫,乳頭腫,嚢腫,顆粒細胞腫などがある.
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