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特集 腫瘍マーカーの理論と実際
腫瘍マーカーに何を期待するか
Recent advances and perspectives of tumor markers
小川 道雄
1
Michio OGAWA
1
1熊本大学医学部第2外科
pp.563-568
発行日 1992年5月20日
Published Date 1992/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900786
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腫瘍マーカーは,それをどのような目的のために使用するかによって,異なってとらえられるべきである.癌の生物学的特性を検討するためなら,腫瘍マーカーは癌組織に由来する物質(腫瘍関連物質)に限るべきであるが,癌の早期診断,スクリーニングに役立てることを目的とするなら,その物質が腫瘍組織に存在するか否かは問題とはならない.
本稿では腫瘍マーカーの概念と限界を明らかにし,さらに血液以外の試料に対する腫瘍マーカーの応用の現状についてふれた.また,今後の腫瘍マーカーの研究はnegative tumor markerの検索に重点をおくべきであるという筆者の考えを述べた.
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