Japanese
English
特集 外科における超音波検査—新しい展開
大腸癌に対する超音波内視鏡診断法—体腔内プローブによる診断も含めて
Preoperative evaluation of colorectal cancer by endoscopic ultrasonography
畦倉 薫
1
,
坂谷 新
2
,
小泉 浩一
2
,
豊田 悟
1
,
佐藤 幹則
1
,
太田 博俊
1
,
中島 聰總
1
,
西 満正
1
,
吉田 正一
3
,
柳沢 昭夫
3
,
加藤 洋
3
Kaoru AZEKURA
1
1癌研究会附属病院外科
2癌研究会附属病院内科
3癌研究所病理
pp.25-31
発行日 1992年1月20日
Published Date 1992/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900711
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本邦では最近診断技術の進歩・検診の普及で多くの大腸癌が早期に発見されるようになった.そして全国の諸施設で早期の癌であるsm癌,中期の癌であるpm癌に対し深部浸潤の程度からの亜分類が試みられ,各病期に応じた合理的な縮小手術への努力がなされつつある.一方,超音波内視鏡(体腔内プローブによる直腸内超音波検査も含む)はCT・MRIなどに比し大腸癌の詳細な深達度診断に最も高い信頼性を得ている.したがって,大腸sm癌およびpm癌の亜分類を診断すること,または逆に超音波像のほうからSM癌およびPM癌の亜分類を確立することが現在超音波内視鏡に課せられた使命であると考えられる.著者は大腸内エコーのSM像を軽度浸潤(SMs)と高度浸潤(SMe)に,また同じくPM像を軽度浸潤(PMs)・中程度浸潤(PMm)および高度浸潤(SMe)に亜分類し臨床応用を試みつつある.そこで,その結果と臨床的意義について述べた.またリンパ節診断の問題点についても言及した.
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