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生体部分肝移植の経験—その2
Partial liver transplantation from a living donor (2)
北原 修一郎
1
,
幕内 雅敏
1
,
石曽根 新八
1
,
松波 英寿
1
,
河原崎 秀雄
2
,
岩中 督
2
,
鎌田 直司
3
Shuichiro KITAHARA
1
1信州大学医学部第1外科
2東京大学医学部小児外科
3国立小児病院実験外科
pp.601-608
発行日 1991年5月20日
Published Date 1991/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900437
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はじめに
われわれの教室では,1990年6月以降今までに3例の生体部分肝移植を実施した.前回,『生体部分肝移植の経験—その1』において第1例を中心として主に術前管理と手術方法を中心に述べた(46(4):483-488,1991).第1例は軽度の肺水腫を合併したのみで,術後42日に退院できた。しかし,第2例では黄疸が遷延し,腎機能障害,高尿酸血症,高カリウム血症,アシドーシス,難治性胸水,腹水の貯留,軽度の拒絶反応,胆汁瘻,悪性リンパ腫の発生などのさまざまな合併症があり,治療に難渋し,術後7ヵ月の現在入院中である.
本論文では第2例について,術後管理,特に合併症を中心に述べてみたい.
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