Japanese
English
臨床報告
大網異常裂孔ヘルニアによる小腸全摘後HPNにて社会復帰が可能であった1例
A case of the social return by home parenteral nutrition after nearly total resection of the small intestine due to trans omental sac hernia
西村 秀紀
1
,
木下 友順
1
,
疋田 仁志
2
,
千賀 脩
2
,
宮川 信
2
Hideki NISHIMURA
1
1信州大学医学部第2外科
2飯田市立病院外科
pp.1183-1186
発行日 1990年9月20日
Published Date 1990/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900191
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はじめに
内ヘルニアは比較的稀な疾患であり,なかでも大網異常裂孔ヘルニアは極めて稀である.また腸管の多量切除は時に致命的となる.われわれは,大網異常裂孔より網嚢内に小腸が嵌入し,さらにこれが捻転し,絞拒性イレウスを生じ,小腸のほぼ全体が壊死に陥っていたため小腸を全摘したが,在宅高カロリー輸液(HPN,home parenteral nutrition)により社会復帰が可能となった1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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