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特集 Acute Care Surgery入門
臓器別の治療戦略と手技
外傷性十二指腸損傷
Traumatic duodenal injury
加地 正人
1
Masahito KAJI
1
1埼玉医科大学国際医療センター救命救急センター
キーワード:
外傷
,
十二指腸再建
,
付加手術
,
ダメージコントロール
Keyword:
外傷
,
十二指腸再建
,
付加手術
,
ダメージコントロール
pp.1285-1294
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214744
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【ポイント】
◆十二指腸損傷は,腹部外傷のなかでも比較的稀な損傷であり,隣接臓器に囲まれているため,しばしば腹部合併損傷を伴い診療を困難する.
◆後腹膜に位置し,炎症波及の遅れから診断遅延・予後不良につながりやすく,上腹部打撲では注意を要する.
◆十二指腸の翻転時には,上腸間膜動静脈のうっ血や虚血に注意する.
◆多くの損傷は簡便な縫合閉鎖で治療可能であるが,時間経過,損傷形態・部位,全身状態,特に循環動態,合併損傷などから最良の優先順位と術式を選択する.
◆様々な術式があり,傷病者状態も多様なため,切除や修復,減圧,流路変更,ドレナージ,経腸栄養路を考えた普段からの術式の整理が必要である.
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