Japanese
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臨床報告
下行結腸癌に対する腹腔鏡下結腸左半切除術後に発生し腹腔鏡下に切除した大網デスモイド腫瘍の1例
Omental desmoid tumor after laparoscopic left hemicolectomy for descending colon cancer: a case report
永野 慎之介
1
,
廣瀬 創
1
,
杢谷 友香子
1
,
吉岡 慎一
1
,
竹田 雅司
2
,
田村 茂行
1
Shinnosuke NAGANO
1
1八尾市立病院外科
2八尾市立病院病理診断科
キーワード:
腹腔内デスモイド腫瘍
,
大腸癌
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
腹腔内デスモイド腫瘍
,
大腸癌
,
腹腔鏡下手術
pp.1381-1385
発行日 2022年11月20日
Published Date 2022/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213959
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要旨
症例は72歳,男性.下行結腸癌に対して腹腔鏡下結腸左半切除術を施行された.病理組織検査ではpT3N0M0 pStage Ⅱaであり,外来経過観察中であった.術後2年のCTで吻合部近傍に25 mm大の低吸収腫瘤を指摘され,PET-CTではSUVmax 1.56と軽度のFDG集積を認めた.以上より結腸癌術後播種再発の疑いで,腹腔鏡下試験開腹術を施行した.吻合部近傍と大網が軽度癒着しており,同部位に腫瘤を認めたため,結腸間膜と大網を一部腫瘤側につけるようにして切除した.病理組織検査では,大腸癌の再発を疑う所見はみられず,デスモイド腫瘍と診断された.腹腔鏡手術後のデスモイド腫瘍の報告はまだ少なく,注意深い経過観察が必要である.
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