FOCUS
外科医が知っておきたい在宅医療
間嶋 崇
1
Takashi MAJIMA
1
1医療法人元気会わかさクリニック
pp.591-594
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213719
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もともと消化器外科医であった私は,現在埼玉県所沢市を中心に在宅医療のクリニックや介護保険の事業所をいくつか運営しながら,地域のかかりつけ医の一人として毎日を過ごしています.
最近でこそ「地域医療」という名目で研修医が「在宅医療」に接する機会が徐々に増えているものの,現在外科の主力として働いている先生方には,在宅医療はあまり馴染みのない領域でしょう.私も外科医として外来と病棟で働き,手術と検査に腕を磨いていたときは,医学的な関心事で頭がいっぱいで,患者さんを病気や治療の対象のみならず一人の人間として,その人の家での生活やご家族などの背景にまで関心を向けることはほとんどなかったと記憶しています.その後,在宅医療に関わるようになり,病院の外科の先生方にもある程度在宅医療の知識をもっていただいたほうが,患者さんのメリットになると思うような場面に多く出くわしました.現在,かなりの数の患者さんがすでに在宅医療を選択しており,また今後も確実に増え続けるであろう在宅医療について,外科医と在宅医療の両者を経験した医師の一人として,現役の外科医の先生方に在宅医療をわかりやすく説明させていただければと思います.
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