ひとやすみ・192
何歳になっても学会発表を
中川 国利
1
1日本赤十字社東北ブロック血液センター
pp.917
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213013
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- 文献概要
学会では特別企画や招待講演はその道の権威者が講演する.そして一般演題の演者の多くは若年者で,年輩者が発表することは少ない.しかしながら私自身は60歳代後半になっても,学会参加するからには発表することを自分に課している.
症例報告は比較的容易で,若年者にとっては取り組みやすい.しかし発表する際には症例を子細に観察し,小まめに検査を行い,詳細な記録を残し,関連の論文を精読する必要がある.そして症例の特異性や治療における工夫などを明確にし,簡潔でわかりやすい抄録やスライドを,しかも日常業務をこなしながら作成する.また発表においてはさまざまな質問にさらされ,緊張は最高潮に達する.さらに好評であれば達成感を覚えるが,批判されると屈辱感で発表したことさえ後悔する.
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