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増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅴ章 特殊な治療手技
ECMO
ECMO
安部 隆三
1
Ryuzo ABE
1
1千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学
pp.340-343
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212738
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ECMOに関する基本事項
ECMO(extracorporeal membrane oxygenation:体外式膜型人工肺)は,重症心不全,重症呼吸不全患者に対して使用される人工心肺を用いた生命維持法であり,近年その施行症例数が増加している1).ECLS(extracorporeal life support:体外式生命補助)と呼ばれることもあり,また,経皮的に導入した場合にはPCPS(percutaneous cardiopulmonary support:経皮的心肺補助)とも呼ばれる.
ECMOの基本構造は,ポンプ,膜型人工肺,脱血および送血カニュレと,それらを接続する回路からなる.ポンプは通常,遠心ポンプが用いられる.血管内に留置した脱血カニュレから遠心ポンプで血液を体外に引き出し,人工肺にて酸素化,二酸化炭素排出を行ったうえで,送血カニュレ経由で体内に送り込む仕組みである.
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