増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅴ章 特殊な治療手技
CTガイド下ドレナージ
佐藤 洋造
1
,
稲葉 吉隆
1
,
清水 泰博
2
Yozo SATO
1
1愛知県がんセンター 放射線診断・IVR部
2愛知県がんセンター 消化器外科部
pp.332-335
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212736
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適応
各種外科手術後の膿瘍形成に対して,画像ガイド下にドレナージを施行することがあり,画像モダリティとしてはUSまたはCTが用いられることで多い.USガイド下のメリットとしては,穿刺時にリアルタイムで観察が可能である,脈管構造をカラードップラーも併用すれば詳細に評価可能である,被曝がないといったことが挙げられるが,一方深部の病変や穿刺経路に空気が介在すると描出困難なことがある,というデメリットがある.CTガイド下のメリットとしては,解剖学的位置が把握しやすい,深部の病変でも問題なく同定できる,ドレナージカテーテル挿入後の合併症の有無の確認が容易,といったことがある1,2).適応も広く非常に有用な手技であるが,基本的に単純CT下で行うため,肝臓内の脈管は描出不良であり,骨盤内の脈管なども他臓器と接していると詳細な評価は困難であり,膿瘍形成発見の契機となった造影CTも参照して穿刺経路を計画する必要がある1).
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