増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅳ章 術後合併症とその管理
A 重点術後合併症の管理ポイント
術後イレウスと小腸閉塞
藤井 正一
1
,
出口 貴司
1
,
有村 隆明
1
,
金澤 真作
1
,
堤 謙二
1
,
内山 周也
1
Shoichi FUJII
1
1駿甲会甲賀病院外科
pp.230-234
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212702
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腸閉塞は腹部手術後の重要な合併症で,定義は「何らかの原因で腸管内容の肛門側への輸送が障害された病態」とされる1).成因により機能的と機械的に大別され対処法も自ずと異なってくる.しかし,本邦の臨床現場では機能的腸閉塞も機械的腸閉塞も「イレウス」でひとくくりにされ,明確に区別されてないことが多い.欧米では機能的腸閉塞はileusであり,機械的腸閉塞はbowel obstructionとして区別される.本稿の表題は「術後イレウスと小腸閉塞」としたが,ここでは術後イレウスとは機能的腸閉塞,小腸閉塞は機械的腸閉塞と区別して論ずる.
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