増刊号 周術期管理マニュアル—保存版
Ⅳ術後合併症とその管理
消化器系
術後イレウスと小腸閉塞,ストーマ出口症候群
大木 悠輔
1
,
杉下 博基
1
,
秋田 聡
1
,
吉田 素平
1
,
古賀 繁宏
1
,
押切 太郎
1
Yusuke OGI
1
1愛媛大学医学部消化管・腫瘍外科学講座
pp.223-226
発行日 2025年10月22日
Published Date 2025/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800110223
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術後イレウスと小腸閉塞
病 態
●腸管の閉塞症状を呈する病態において,「腸管の機械的閉塞を伴う病態を腸閉塞症」と「腸管の機械的閉塞を伴わない,腸蠕動または腸運動の欠如に起因する病態をイレウス」とを明確に分けて定義することが急性腹症診療ガイドライン2025に明記されている1).
●腹部手術術後早期に発症する合併症である術後イレウスとは,機械的閉塞を伴わない麻痺性イレウスである.術後イレウスは開腹手術では術後5日目頃まで継続する一方,腹腔鏡手術やロボット支援下手術では術後2〜3日目頃までと比較的早期に改善することが多い.

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