Japanese
English
臨床報告
経皮内視鏡的胃瘻造設術後に発症した胃気腫症・門脈ガス血症の1例
A case of gastric emphysema and hepatic portal venous gas as a complication of percutaneous endoscopic gastrostomy
森 拓哉
1
,
寺岡 均
1
,
木下 春人
1
,
長谷川 毅
1
,
野田 英児
1
Takuya MORI
1
1馬場記念病院外科
キーワード:
経皮内視鏡的胃瘻造設術
,
胃気腫症
,
門脈ガス血症
Keyword:
経皮内視鏡的胃瘻造設術
,
胃気腫症
,
門脈ガス血症
pp.135-138
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212358
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要旨
症例は86歳,男性.誤嚥性肺炎を繰り返すため,経皮内視鏡的胃瘻造設(PEG)目的に当科へ紹介された.造設後は問題なく経腸栄養を開始した.しかし,術後5日目に顔色不良となり,血液検査にて炎症反応の上昇を認め,CT検査では胃壁内気腫および門脈ガス像を認めた.PEG関連の胃気腫症・門脈ガス血症と診断したが,腹膜炎所見はなく,広域抗菌薬による保存的加療を行った.炎症反応は改善し,術後13日目に胃壁内気腫および門脈ガスは消失,術後21日目より経腸栄養を再開し,再燃なく経過している.PEGを契機に胃気腫症・門脈ガス血症を発症することがあることを念頭に置き,造設後も慎重に経過をみる必要があると考えられた.
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