急性腹症・腹部外傷に強くなる・7
急性腸間膜虚血
川崎 恭兵
1
Kyohei KAWASAKI
1
1沖縄県立中部病院外科
pp.1262-1268
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212200
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急性腸間膜虚血は腸間膜血管が閉塞または攣縮することで生じ,完全虚血であれば15分で腸管粘膜の線毛がダメージを受け,3時間経過すると粘膜は脱落し,6時間に及ぶと全層性壊死に陥ります1).
血流障害の形態として,動脈閉塞(塞栓症,血栓症),静脈閉塞,非閉塞性腸間膜虚血に大別され,上腸間膜動脈塞栓症(SMA embolism)が50%,上腸間膜動脈血栓症(SMA thrombosis)が15〜20%,非閉塞性腸間膜虚血(NOMI)が5〜15%,上腸間膜静脈血栓症(SMV thrombosis)5〜15%の頻度で起こるとされています2).
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