Japanese
English
臨床報告
成人小腸重積症を呈した小腸平滑筋肉腫の1例
A case of invagination due to leiomyosarcoma of the small intestine
北川 祐資
1
,
坂東 道哉
1
,
森 正樹
1
,
梅谷 直亨
1
,
清水 利夫
1
Yusuke KITAGAWA
1
1河北総合病院消化器・一般外科
キーワード:
腸重積
,
小腸平滑筋肉腫
Keyword:
腸重積
,
小腸平滑筋肉腫
pp.1425-1428
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211429
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要旨
患者は73歳,男性.1週間前からの嘔吐で受診した.腹部超音波検査および腹部CT検査で小腸腫瘤を先進部とする腸重積症と診断され,第6病日に手術施行となった.用手的に重積を解除し,小腸部分切除を行った.免疫染色でSMA・Desmin陽性,KIT陰性を示す紡錘形の細胞が筋層から粘膜表層にみられ,小腸平滑筋肉腫と診断した.術後再発なく経過観察中である.成人腸重積症は成人腸閉塞の原因の1〜5%程度を占め,8割は原因病変を伴い,さらにその半数が悪性腫瘍といわれ,治療方針の決定は慎重にすべきである.また,小腸平滑筋肉腫は稀な疾患で予後も不良であるが,外科切除以外の治療法は確立されていない.
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