Japanese
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特集 大腸癌肝転移—最新の治療ストラテジー
総論
化学療法と肝障害
Chemotherapy-associated liver injury in patients with colorectal liver metastasis
河地 茂行
1
,
千葉 斉一
1
,
高野 公徳
1
,
富田 晃一
1
,
佐野 達
1
,
小澤 陽介
1
,
疋田 康祐
1
,
芹澤 博美
2
Shigeyuki KAWACHI
1
1東京医科大学八王子医療センター消化器外科・移植外科
2東京医科大学八王子医療センター病理診断科
pp.404-408
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211132
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【ポイント】
◆化学療法による肝障害として,イリノテカンによるsteatohepatitis(いわゆるyellow liver),オキサリプラチンによるsinusoidal obstructive syndrome(SOS,いわゆるblue liver)は重要であり,肝切除後の死亡率・合併症率に影響を及ぼす.
◆ベバシズマブはオキサリプラチンによるSOSを軽減する効果をもつ.
◆化学療法による肝障害を避けるには漫然と化学療法を継続せず,肝切除前に一定の休薬期間をおくことが重要である.肝予備能へ及ぼす影響を評価するためには,ICG15分値やアシアロシンチなどの従来法を駆使するよりほかはない.
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