Japanese
English
臨床報告
DICを合併した腹部大動脈瘤の治療経験
Surgical treatment of abdominal aortic aneurysms complicated with disseminated intravascular coagulopathy
中島 公博
1
,
安田 慶秀
1
,
松居 喜郎
1
,
合田 俊宏
1
,
佐久間 まこと
1
,
田辺 達三
1
Kimihiro NAKAJIMA
1
1北海道大学医学部第2外科
pp.1235-1238
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210454
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はじめに
DIC(disseminated intravascular coagulation)の原因として種々の疾患が考えられているが,その中でも大動脈瘤によるものは稀である.最近,われわれは瘤内壁在血栓が原因と思われるDICを合併した腹部大動脈瘤の手術症例を2例経験した.1例は,呼吸機能低下,腎機能低下などの合併症をもっていたにもかかわらず,術後にDICの改善,全身状態の改善をみた.しかし,他の1例は術前からの腎不全が術後改善傾向を示さず,MOF(multiple organ failure)にて失った.
今回,この2症例を呈示するとともに,病因ならびに治療について考察する.
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