Japanese
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臨床研究
カテーテル敗血症の新しい診断法—Isolator systemの有用性について
The new method in the diagnosis of suspected catheter sepsis
寺島 秀夫
1
,
阿保 七三郎
1
,
松岡 富男
2
Hideo TERASHIMA
1
1秋田大学医学部第2外科
2平鹿総合病院外科
pp.1215-1218
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210449
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はじめに
高カロリー輸液(以下,IVH)の調整および輸液ラインの管理はほぼ確立されたものとなった.しかし,未だカテーテル敗血症は完全に予防し得ず,その診断方法・診断基準は確立されたものとは言い難い,従来よりカテーテル敗血症の診断は,カテーテル先端培養法により行われてきた.われわれの施設(平鹿総合病院外科)での1987年度の検討では,カテーテル敗血症疑いで抜去されたカテーテルのうち,実に64%のカテーテルがそれ自体に感染がないにもかかわらず不必要に抜去されていたことが判明した.そこでわれわれは,1987年にMoscaら1)によりその有用性が報告されたlysis centrifugation blood culture system(以下isolator systemと呼ぶ)を1988年8月より導入し,カテーテル敗血症の診断・治療を試みた.この新しい方法であるisolator systemは,従来の方法とは異なり,カテーテルを抜去することなく,迅速に培養結果が得られ,中心静脈血(CVC)と末梢静脈血(PER)のcolony数を比較することによって,より定量的にカテーテル敗血症の診断ができる方法である.今回,isolator systemを用いて,カテーテル敗血症が疑われた症例群に対して,以下のごとく詳細な検討を行ったので報告する.
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