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特集 多発外傷—初療60分
多発外傷の実態
Statistical view for multiple trauma
益子 邦洋
1
,
木村 昭夫
1
,
高橋 聡
1
,
大塚 敏文
1
Kunihiro MASHIKO
1
1日本医科大学救急医学科
pp.1147-1152
発行日 1988年7月20日
Published Date 1988/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210119
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多発外傷患者では意識障害,呼吸障害,循環障害(ショック)などがさまざまな程度に複合してみられ,時には来院時心肺停止状態であったりする.特に頭部,胸部,腹部の損傷が合併したときの予後は不良であり,死亡率は40%以上にも及ぶ.多発外傷の初療60分におけるポイントは個々の損傷を診断することよりも全身状態を正しく評価することであり,更に,病状の軽重,緊急度,適応医療機関などを迅速に選別(triage)することも忘れてはならない.重症多発外傷患者を治療するためには,脳神経外科,整形外科などの専門分化した医師とこれらを統括する外傷外科医の密接な連携が必要不可欠である.
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